堕ちてゆく聖職淑女~いけない、夫に無理矢理やらされていただけなのに感じちゃう~
「こんな時間に呼び出すなんて、何だろう……?」
俺・石神明(いしがみあきら)は、真夜中の学校に忍び込んでいた。
その決して褒められたものでない行為をしているのには、もちろん訳がある。
俺が所属する水泳部の顧問、憧れの真里先生に呼び出されているからだ。
俺の携帯にかけてきた真里先生は、短く時間と場所だけを告げて来るように命じ、一方的に通話を切ってしまった。
訳を尋ねる暇さえなかったのだ。
到着した男子更衣室の扉の鍵は開いていた。
俺は、細く開けた扉から身体をすべり込ませる。
更衣室内は濃密な暗闇が立ちこめていた。
明かりをつけないで待つように言われていたので、電気のスイッチは探さないでおく。
(時間は合っているはずだけど……少し待つか)
暗闇の中でどのくらい物思いにふけっていたのだろうか。
すでに時間の感覚がない。
扉のきしむ音で我に返った。
「待たせてしまったかしら……?」
「い、いえ……。それほどでも」
「今夜も……よろしくね。石川くん……」
(石川……?)
それを聞いて、俺には閃くものがあった。
(真里先生……携帯番号を間違えたな)
水泳部の友人に石川彰という男がいる。
名前の読みが同じで、姓の音も似ていることから、たまに間違えられる。
真里先生の携帯の電話帳でも、上下一段違いで登録されていたのだろう。
彰にかけるつもりが、一段違いの俺のところにかけてしまった……というのは、ありそうなことだ。
(このまま……彰の振りをするか)
名前が似ていることもあって、彰と俺とは仲がよい。
しかし、最近の彰は何か考え事をすることが多くなった。
悩みがあるなら相談しろとは言ったが、まあ友人に話せるくらいの悩みを悩みとは言わないのかもしれない。
(彰が悩んでいたの、真里先生のことと関係あるに違いない……)
そう確信した俺は、成り行きにまかせることにした。
「あきらくん、横になって……肩の力を抜いて。泳ぐ時と一緒よ……」
真里先生が俺の身体に覆いかぶさってくる。
「ふふふ……。緊張しているのね。肩がガチガチよ」
真里先生の息吹が俺の唇に当たった。
それほどまでに唇同士が接近しているのだ。
先生のたおやかな手が、肩から腹部へと這い下りてきた。
「ここは、もっと固くなっているのかしら……?」
ズボンのベルトを外され、下着ごとずり下ろされる。
強ばりきっている男性器がぶるんと飛び出した。
血潮を溜め込んで熱くなっているため、外気がひんやりと感じられる。
「やさしくしてあげるから……」
期待感に悶えている肉柱へ、真里先生の細指がそっと絡みついてきた……
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